【水が臭い、臭う!】原因と対策をわかりやすく紹介!
水道水を使っていて、臭いが気になると感じたことはありませんか?水道水は、直接飲んだり料理に使ったりするため、いつもと違う臭いがすると不安になる方も多いでしょう。水道水を安心して使うためには、臭いの原因と対策を知っておきたいものです。
この記事では、水道水が臭う原因と対策について詳しく紹介します。水道水の臭いで困っている方は、ぜひ参考にしてください。
目次
水道水が臭い!臭いごとの原因について
水道水の臭いはひとつではなく、以下の種類があります。
- 塩素臭・カルキ臭
- 油臭
- 鉄サビ臭
- シンナー臭
- カビ臭
- ドブ臭・下水臭
- 生臭いにおい
- 藻のような臭い
臭いによって、原因も異なります。ここでは、それぞれの臭いの原因を見ていきましょう。
塩素臭・カルキ臭
水道水はごく微量の塩素によって消毒されていますが、残留塩素が含まれているため、塩素臭(カルキ臭)を感じます。水道法により、家庭の蛇口(給水栓)から水が出る時点で、1リットルあたり0.1mg以上の遊離残留塩素が検出されるよう義務付けられています。
この塩素量は、人体に問題がない量であり、塩素集やカルキ臭は水道水を安心して飲める証拠です。ただ、残留塩素量の上限は定められておらず、浄水場に近い場所や水源が汚染されている地域の水道水は塩素濃度がやや高くなります。
残留塩素濃度は常に一定とは限らず、水温などの条件によって変動します。体調によって臭いの感じ方も変わってくるため、塩素臭を強く感じる場合もあるのです。
油臭
油臭は、給水管の工事で使われた少量の油やグリスが原因である可能性が高いです。家庭の敷地内で、水道管の新設もしくは敷設替え工事などを行うときは、管を切削する際に使った油やグリスが残ります。これが残っていると、蛇口から水を出した際に油臭を感じる場合があります。
また、集合住宅では、他の部屋から排出された油の臭いが排水管を通じて伝わってくる場合があります。このケースでは、臭いの原因は水道水でなく配管部分にあるのです。
鉄サビ臭
鉄サビのような臭いがした場合は、水道管の素材である鉄や銅・亜鉛などが原因になっているかもしれません。長期間水を出さず、水道管に水が長く留まっていると、水道水に鉄サビの臭いが移ってしまいます。特に、朝一番の使い始めに臭いを感じる傾向が見られます。
また、火事の消火などのために、近隣で一度に大量の水を放出した場合も、急激に水流が変化することで鉄サビの臭いがつく可能性があります。どれも一時的なものなので、心配はありません。
シンナー臭
水道水からシンナーや塗料のような臭いがする場合、給水管工事に使われる接着剤が原因と考えられます。新築や改築工事などでは、給水管の取り付けに接着剤を少量使用しており、接着剤の臭いが水に付着するためです。
建物に塗った塗料が給水管に浸透すると、水道にシンナー臭が付着する場合もあります。接着剤は時間と共に固まり、身体に影響を及ぼすことはありませんが、臭いだけが水に付着してしまうのです。
また、水道管の素材が塩化ビニル管で、近隣に畑などがあると、土壌に撒いた農薬の匂いが水道管に染み込む可能性もあります。これが水道水に影響を与えて、シンナー臭を感じる原因となっています。
カビ臭
水道水のカビ臭は、ダムや池などの水源で繁殖している植物プランクトンや、菌類が体内で生み出す臭気物質が原因であると考えられます。臭気物質には、ジェオスミンや2メチルイソボルネオールなどがあり、特に夏場は水温が高くなることで臭いを感じやすいといわれています。これらの菌類は、自然由来の微生物から生まれたものであり、雑菌や病原菌などのように不衛生なものではありません。
大雨や台風などで水源が急激に増水すると、底の泥が巻き上げられることで、独特の土の臭いやカビ臭を感じる場合もあります。通常の浄水処理によるカビ臭の除去は難しいため、水道水にカビ臭が残る原因となっています。
ドブ臭・下水臭
水道水からドブ臭や下水臭を感じる場合は、配管の排水トラップが乾いているか、もしくは衛生面でトラブルが起こっている可能性があります。このケースでは、配管ミスや汚水の混入などが起こり、安全性が損なわれているおそれがあるため大変危険です。
生臭いにおい
秋から冬にかけて、水道水に生臭さや泥臭さを感じることがあります。季節の変わり目には水の比重の関係で、ダムや池など水源の底に溜まった生臭い水を、雨水や川水が押し上げてしまうためです。
この臭いも、完全に取り除くことは不可能です。ただ、水道法で定められた水質検査では臭いが検出されず、安全性は確保されているため、そのまま飲んでも体に害はありません。
藻のような臭い
マンションなどの集合住宅で、高置水槽を使って給水している場合、水槽の管理が十分できていないとタンク内に藻が発生する可能性があります。これにより、蛇口の水に藻の臭いが移ってしまうのです。
臭いごとの対策について
ここまで、水道水の臭いごとの原因をご紹介してきましたが、臭いの種類によって取るべき対策も異なります。それでは、臭いを軽減するための対策を見ていきましょう。
塩素臭・カルキ臭の対策
塩素臭やカルキ臭を軽減させるには、以下の対策が有効です。
- 一度沸騰させてから冷やす
- 汲み置きをする
- 浄水器を取り付ける
- レモンを入れる
水道水を沸騰させると、残留塩素だけでなくカビ臭の原因物質も抜けるため、臭いがしなくなります。10分程度沸騰させてから冷やすのがおすすめです。ただし、塩素がなくなると雑菌が繁殖しやすくなるため、早めに飲み水や料理に使いましょう。
汲み置きするときは、ペットボトルに水を入れて、半日ほど日光に当てましょう。夏場は必ず冷蔵庫などの涼しい場所に保管してください。
塩素除去機能がついた浄水器を取り付ければ、塩素の臭いが気になりません。お金がかかり、定期的なフィルターの交換も必要ですが、塩素臭の対策に効果的です。
レモンに含まれるビタミンCは塩素を中和する働きがあり、塩素臭を軽減できます。レモンの爽やかな風味もあり、飲みやすくなるためおすすめです。
油臭の対策
油臭の軽減には、排水溝に水を流し続けることがおすすめです。給水管工事に伴う油臭であれば、時間が経過すると油臭が次第になくなっていきます。
排水トラップから油臭がする場合は、排水口に水を流し、排水管のU字トラップを水で満たしましょう。U字トラップに蓋をすることになり、臭いが上がってくるのを防げます。
長期間油臭が続くようであれば、給水管の汚染が考えられますので、業者へ相談しましょう。
鉄サビ臭の対策
鉄サビ臭への対策は、使い始めの水をしばらく出したままにする「捨て水」が効果的です。こうすると臭いのついた水が排出されて、次第に臭いが収まります。
水を出したままにしても臭いが軽減されない場合は、浄水器を使用するほか、金属製の給水管を塩ビ管へ交換したり水栓を交換したりすると改善が見られるかもしれません。それでも鉄サビ臭が収まらない場合は、業者への相談が必要です。
シンナー臭の対策
新築・改築工事によるシンナー臭であれば、時間の経過とともに臭いがなくなります。気になる場合には、鉄サビ臭と同様に捨て水をして様子を見ましょう。ほとんどの場合、捨て水をするとシンナー臭がなくなります。
捨て水をしても臭いが消えない場合は、施工業者による確認が必要です。シンナー臭が消えるまでは、水道水を口にしないようにしましょう。
カビ臭の対策
浄水場では、通常の貯水処理に加えて、粉末活性炭を注入して臭いを取り除く処理をしています。それでも、カビ臭を完全になくすことは困難です。カビ臭があっても、安全性には問題ないといわれていますが、やはり臭いがあると気になるものです。
水道水をしっかり沸騰させた後に冷やして飲むと、臭いが気にならなくなります。そのほか、活性炭入りの浄水器を使うのもひとつの方法です。活性炭の表面にある無数の小さな穴が、臭いの原因を吸収してくれます。実は、水道局でも活性炭を使った処理が行われています。
ドブ臭・下水臭の対策
排水トラップからドブ臭や下水臭を感じる場合は、排水管に水を流してU字トラップに蓋をしましょう。それでも臭いが改善されなければ、早急に業者へ連絡しましょう。
生臭いにおいの対策
水道水の生臭さは、完全に取り除くことはできませんが、臭いを軽減したい場合は煮沸消毒をしたり浄水器を使ったりすると効果が期待できます。どうしても気になるときは、業者へ相談して依頼してみましょう。
藻のような臭いの対策
水道水が藻のような臭いを発している場合は、マンションの管理会社へ連絡が必要です。高置水槽を原因とする臭いであれば、メンテナンスによって臭いが軽減します。
貯水槽水道方式のマンションでは臭いを感じる場合も
マンションでは、給水方法が以下の3通りに分かれています。
- 貯水槽水道方式(貯水槽に水を溜めて、各部屋へ供給する)
- 直圧直結給水方式(配水管の水圧を利用し、各部屋へ供給する)
- 増圧直結給水方式(直圧直結給水方式での供給に、増圧ポンプを使用する)
一戸建てでは直圧直結給水方式が一般的であり、配水管から直接水が送られるため、貯水槽を原因とする水の臭いのトラブルはありません。増圧直結給水方式では、貯水槽に関するトラブルはありませんが、高層階まで給水する必要があるため水道管に関係する水質トラブルが起こりやすいとされています。
最も水の臭いを感じやすいのは、貯水槽水道方式を採用しているマンションです。この方式は築年数が古い建物に多いですが、特に有効容量が10立方メートル以下の小規模貯水槽では水道法の適用を受けず、年1回の清掃や水質検査が義務付けられていません。
マンションの管理会社が貯水槽の清掃や水質検査を行いますが、費用削減のために検査を行っていない管理人も存在します。適切に管理されないと、貯水槽内の衛生状態が悪化し、藻や細菌の発生リスクが高まります。夏の時期は、気温の上昇に伴い貯水槽内の水温も上がるため、さらなるトラブルも起こりうるのです。
一方で、定期的にメンテナンスをしていても、貯水槽の汚れを完全に防ぐことは困難です。貯水槽が汚れる主な要因には、以下のものがあります。
- 経年劣化
- 清掃直後
- 貯水槽が密閉されていない
- いたずら
貯水槽は屋外に設置されているケースが多く、塗装の剥がれ・ひび割れ・水漏れといった経年劣化は避けられません。ひび割れなどが起こると、隙間から砂やホコリが入り込む可能性があるほか、貯水槽の中に光が入り込んで藻が生えてしまうケースもあります。こうしたリスクを抑えるためには、定期点検を行うのが有効です。
また、貯水槽の清掃は作業員が手作業で行うため、何かしらの異物が入る可能性もあり、貯水槽が汚れる原因になっています。何らかの理由で蓋が開いてしまっていると、雨水が入り込んだりいたずらの標的になったりする可能性もあり、汚れ対策とともにセキュリティ管理が重要です。
貯水槽水道方式には、デメリットだけでなく、災害時に水が使えるというメリットもあります。貯水槽に水が残っていて、貯水槽そのものに破損がなければ、数日間は水の使用が可能です。現在でも、病院やホテルなどでは貯水槽水道方式が採用されている建物もあります。
貯水槽水道方式を採用しているマンションのオーナーは、貯水槽の清掃や管理に常に気を配り、水が臭わないようにする対策が必要です。
衛生管理が心配な場合には一度オーナーや管理会社へ相談を
マンションの水が臭いと感じると、水の衛生管理がきちんとできているのか不安になりますよね。マンションの水道状況に大きく関係する貯水槽汚染は、入居者では対応ができず、オーナーや管理会社が対応しなくてはいけません。
水が臭う原因によっては業者への依頼が必要な場合がありますが、入居者ではその判断が難しいものです。水の臭いについて何か不明な点やお困りごとがありましたら、中部水道修理株式会社までお気軽にお問い合わせください。
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